デイリー・シネマ

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インタビュー

三島有紀子監督インタビュー/映画『一月の声に歓びを刻め』/ “人生で何かが起こったときにこれからどう生きていくのか”を描く

三島有紀子監督 (C)デイリー・シネマ 『しあわせのパン』(2012)、『繕い裁つ人』(2015)、『幼な子われらに生まれ』(2017)、『Red』(2020)などの作品で知られる三島有紀子監督の十作目にあたる映画『一月の声に歓びを刻め』。 北海道・洞爺湖、東京・⼋丈…

太田真博監督インタビュー/映画『エス』/ 映画で一番描きたいものは人と人がぶつかる中で生まれる分かり合えるかもしれない希望の瞬間

太田真博監督 (C)Cinemago 新鋭の若手映画監督として注目を浴びていたSこと染田真一が逮捕された。彼の古くからの演劇仲間たちは嘆願書を書くために久しぶりに顔を合わせるが・・・。 太田真博監督が自身の逮捕体験から着想を得て紡ぎ出された映画『エス』。…

森田博之監督インタビュー/映画『光る鯨』/ SFやファンタジーの突拍子もない物語でも出発点は日常から始めたい

森田博之監督 (C)studio solars 深夜2時の“異世界エレベーター”に乗って彼女が降り立った先はパラレルワールドだった── 映画『光る鯨』は幼い頃に両親を事故で亡くした女性が、幼馴染が発表した一冊の本「光る鯨」に導かれるようにパラレルワールドに迷い込…

坂本礼監督インタビュー/映画『二人静か』/ 脚本に書かれたものをどう考えどう撮っていくか

坂本礼監督 (C)デイリー・シネマ 5歳の娘が突然姿を消し行方知れずになってから5年。夫婦の時間は止まってしまっていた。二人は娘の捜索チラシを配る中でひとりの若い女性と出会うが・・・。 映画『二人静か』は、不条理なまでの現実に直面した夫婦の感情を…

伊刀嘉紘監督インタビュー/映画『物体 -妻が哲学ゾンビになった-』/意識が変容し、心がなくなっていく妻を支え守ろうとする夫の姿を奇想天外アブサード(不条理)・ロマンスとして描く

伊刀嘉紘監督 (C)2023 金青黒 -sabikuro- 脳細胞が謎の寄生体に置き換えられることによる認知障がいが発生し、徐々に「心を失う」奇病が蔓延。完全に脳を失った者は”哲学ゾンビ”と呼ばれていた。脳科学の分野において哲学「的」ゾンビという概念があり、通…

田口敬太監督インタビュー/映画『たまつきの夢』/ 第二次世界大戦前夜の日本を舞台に昭和モダンを生きた若者たちを描いた作品が現代に響く理由

田口敬太監督 (C)2023 映日果人 『ナグラチームが解散する日』(2017)、『誰もいない部屋』(2019)などの作品で知られる田口敬太監督が、自身の祖父の記憶から着想を得て、戦前の日本を舞台に自由を求める女と男の姿を描いたラブストーリー『たまつきの夢』。 …

眞田康平監督インタビュー/映画『ピストルライターの撃ち方』/第二の原発事故を背景に、権力構造の中で抑圧を受けもがく人々の「尊厳」を描く

眞田康平監督 (C)映画「ピストルライターの撃ち方」製作委員会 再び原発事故が起こった世界で奮闘する棄民労働者たちの等身大の姿を描いた映画『ピストルライターの撃ち方』。 東芸大大学院映像研究科修了作品『しんしんしん』(2011年)や、若手映画作家育…

小原徳子インタビュー/映画『いずれあなたが知る話』/脚本デビュー&W主演作品のサイコ・ノワールに込めた想い

小原徳子さん (C)「いずれあなたが知る話」制作チーム/Cinemago 旧芸名・木嶋のりこ時代から難役に挑み続け、2023年には出演作『卍』、『HAKONIWA』、『渇愛の果て、』などの公開を控える小原徳子と、『アリスの住人』(2021)、『拝啓、永田町』(2021)、『階…

森岡龍監督インタビュー/映画『北風だったり、太陽だったり』、『プレイヤーズ・トーク』/ 「ずっと常に映画のアイデアを探し求めている毎日です」

俳優としても活躍する森岡龍監督の2本の短編映画、『北風だったり、太陽だったり』(2022)、『プレイヤーズ・トーク』(2022)が2023年8月、関西で公開される。 森岡龍監督 PFFアワード2011に入選し、エンタテインメント賞(ホリプロ賞)を受賞した映画『ニュー…

宮崎大祐監督インタビュー/映画『PLASTIC』/「PLASTIC」な景色の中で生きる若い人々への想いを青春音楽映画に込める

『大和(カリフォルニア)』(2016)、『TOURISM』(2017)、『VIDEOPHOBIA』(2019)などの作品が国内外で高く評価され、『#ミトヤマネ』の公開も控える宮崎大祐監督が幻のアーティスト「エクスネ・ケディ」をモチーフにして撮った映画『PLASTIC』。 youtu.…

川上亮監督インタビュー/映画『札束と温泉』/若い俳優たちと共に長台詞、疑似ワンカットで作り上げたクライム・コメディへの思い

映画『札束と温泉』は、「人狼ゲーム」シリーズの原作・脚本をはじめ、様々なジャンルで活躍する川上亮が、映画『人狼ゲーム デスゲームの運営人』に続いて脚本・監督を務めた長編映画第二作のクライム・コメディだ。 www.youtube.com 女子高生が修学旅行で…

三島有紀子監督インタビュー/映画『東京組曲2020』/ 20名の俳優たちと共に作ったコロナ禍の「感情の記録」

未曾有の新型コロナウイルスの感染拡大に見舞われた2022年・春。4月7日には緊急事態宣言が発出され、暮らしが一変する中、不要不急と言われたエンタメ界に身を置く20人の俳優たちは、何を考え、何をしていたのか!? 『東京組曲2020』は、俳優たちが各自撮影…

鎌田義孝監督インタビュー/映画『TOCKA[タスカー]』/17年振りの劇場作品に込めた「死にたくなった人」への思い

北海道オホーツクの国境の町、根室でロシア人相手の中古電器店を営む男には「死にたい」理由があった。自死ではなく「殺されたい」と願う男は、生きる意味を見失い故郷に戻ってきた女と、先の見えない生活に疲れ果てた廃品回収業の青年と出会う。3人はそれぞ…

【映画『J005311』】河野宏紀監督インタビュー/ “一見無駄に見えるものにこそ真実が宿る”という思いが生んだ独特の映画話法

第44回ぴあフィルムフェスティバルで満場一致でグランプリに輝き、第35回東京国際映画祭でも上映され話題を呼んだ映画『J005311』が2023年4月22日(土)よりユーロスペースで公開されたのを皮切りに全国で順次公開されている。 関西では5月13日(土)よりシ…