ndjc2018作品『サヨナラ家族』などで知られる眞田康平による長編2作目『ピストルライターの撃ち方』が6月17日より渋谷ユーロスペース他にて全国順次公開される。
主演・奥津裕也の出身地、オール宮城県ロケにて撮影された本作は、被災地の復興に再注目させるべく、再び原発事故が起こった近未来を舞台にしている。
ヤクザの下で除染作業員を運ぶチンピラ、ムショ帰りの親友、出稼ぎ風俗嬢による社会から見捨てられた世界の片隅で懸命に生きようとする人々の人生を俳優一人ひとりが体現した群像劇だ。
この度、本予告編と新ワイドビジュアルが到着! また、瀬々敬久監督からの「これが映画だ。」と太鼓判を押す推薦コメントも届いた。ユーロスペースでの上映では瀬々監督のトークショー登壇も予定されている。その他、著名人からの応援コメントも多数到着した。
映画『ピストルライターの撃ち方』応援コメント
瀬々敬久(映画監督)
現実に似せたようなリアルっぽい映画よりも、現実に即し何かを投げかけているような行動的な映画が好きだ。そういう意味では『ピストルライターの撃ち方』はアクチュアル極まりない。現実を撃とうとしている。その意志だけで、ご飯がおかわりできる。お酒も飲める。これが映画だ。映画。
金允洙(映画監督)
「1985 今 この空は 神様も住めない」ある歌の一節を思い出した。ピストルに込められた鉛は、ダーサナ(眞田監督)の怒りと悲しみだった。人と金のシステム、女と男と男の涙、ブルーシートから突き出た右腕。けれど、最後のカットで確信した。ピストルライターが灯した小さな炎は紛れもなくダーサナの祈りだった。
なんとなく他人事にして遠ざけているような世界がギュウギュウに詰まってました。大学時代、テレビで流れる暗いニュースをみて「テンション下がるからこういうのホントみたくないわー」と言っていた同級生がいましたが、そういう人こそこの映画を観て大いに喰らえばいいと思います。
市橋浩治(プロデューサー)
男二人と女一人、不器用な三人の想いはうまく交わらない。でもこの三人をいつまでも見続けたいと思った。映画を観終わって爽快感や微かな希望と同時に、同じ事が繰り返されている世の中に対する無力感に襲われ、何かを変えなければお前の人生終わっちまうぞ!と突きつけられた。登場人物たちが藻掻くどうしようもない閉塞感の中、奥津裕也さん演じる達也の笑顔にホッとした。
(敬称略/順不同)
映画『ピストルライターの撃ち方』あらすじ
遠くない未来、地方で再び原発事故が起こった。しかしその隣町では一見変化のない生活が続いている。
ピストル型のライターで煙草に火をつけるチンピラの達也は、ヤクザの下で立入禁止区域の除染作業員をタコ部屋まで運ぶバンの運転手をしている。そんな彼の下に、刑務所に入っていた親友の諒と出稼ぎ風俗嬢のマリが転がり込んできた。行き場の無い3人の共同生活が始まる。
映画『ピストルライターの撃ち方』作品情報
2022年制作/日本映画/シネスコ/カラー/ステレオ/118分 R-15+
監督・脚本:眞田康平 プロデューサー:奥村康 撮影:松井宏樹 録音:高橋玄 音楽:長嶌寛幸 美術:飯森則裕 助監督:登り山智志 ヘアメイク:香理 制作:宮後真美
出演:奥津裕也、中村有、黒須杏樹
杉本凌士、小林リュージュ、曽我部洋士、柳谷一成、三原哲郎、木村龍、米本学仁