2026年2月20日(金)〜2月28日(土)の期間、沖縄県・那覇市を中心に「Cinema at Sea 2026 - 特集上映「Homecoming」(以下、本特集上映)」が開催されることが発表された。世界のウチナーンチュや日系移民が制作した映画が特集上映される。
沖縄ハワイ移民125周年を記念したプログラム「ハワイ特集」や、沖縄に関連する注目作を集めた「オキナワパノラマ」などのプログラムが予定されており、様々なルーツや旅の軌跡、共通の未来に触れ、世界の人々が再びつながる機会を創出することで、沖縄が環太平洋地域における新たな国際文化交流の拠点となることを目指した特集上映会だ。
この度、メインビジュアルとオープニング、クロージング作品が決定した。
目次:
- Cinema at Sea 2026 - 特集上映「Homecoming」メインビジュアル
- オープニング作品:インドネシアのドキュメンタリー映画『奴隷の島』
- クロージング作品:パプアニューギニアの『ブカおじさんの話』
- 特別上映:尚玄主演の日米インドネシア合作映画『LONE SAMURAI』
- 公式アンバサダー・尚玄氏からコメントが到着
- Cinema at Sea 2026 - 特集上映「Homecoming」 概要
Cinema at Sea 2026 - 特集上映「Homecoming」メインビジュアル
本年度のビジュアルはsachigraが担当。本年度のテーマである「Homecoming」にあわせ、記憶や物語が行き交うように波と風が揺らめく暖かなイメージに仕上がった。

sachigra コメント
巡る、繋がる、帰る。
白い点の流れは海流のように、
生き物たちが故郷へと戻っていく動きを思わせます。
水彩のにじみや色の重なりには、
波や風、そして記憶や物語が行き交うイメージを重ねています。
暖色の色彩には、
帰る場所のあたたかさや、
人を迎え入れる空気感を込めました。
HOMECOMING ―
生き物たちが遠い旅から戻ってくるように、
私たちもまた、それぞれの大切な場所へ帰っていく。
おかえりなさい。
オープニング作品:インドネシアのドキュメンタリー映画『奴隷の島』

本特集上映のオープニング作品は、インドネシアのスンバ島に今なお残る現代の奴隷制度に焦点を当てたドキュメンタリー映画『奴隷の島』(英題:Slave Island)。本上映がアジア・プレミアとなる。
本作は人権に対する視野を広げることを目指すオランダの映画祭 Movies That Matter Festival で世界初公開され、ベルギーのドキュメンタリー映画祭 DOCVILLE で審査員賞を受賞。インドネシアで長年搾取と抵抗の物語を撮り続けてきたベルギーの映画監督ジミー・ヘンドリックスとインドネシアの活動家ジェレミー・ケワンが共同監督を務めている。
ジミー・ヘンドリックス共同監督コメント
日本映画には、その静かな力強さと緻密さにいつも心を打たれてきました。小津のような映画作家は、空間やリズム、沈黙によって、言葉では表せない感情をいかにして浮かび上がらせることができるかを示しています。その感性は、私がスンバ島で体験してきたものとどこか近いと感じます。そこでは風景や間(ま)が、語られる言葉以上のものを抱え込み、苦しみが尊厳と隣り合わせに存在しています。日本の観客の皆さんにとって、『SlaveIsland』が人間的なレベルで共鳴し、レジリエンス(回復する力)や道徳的な曖昧さ、そしてあらゆる社会の内側に潜む影について考えるきっかけとなることを願っています。
〈作品情報〉
『奴隷の島』(2025/93分/ベルギー/英題:Slave Island)
〈あらすじ〉
人身売買事件の調査中、地元活動家ジェレミー・ケワンは、先祖伝来の奴隷所有権を強く信じるマランバのシャーマンと出会う。そんな中、奴隷にされていた8歳の少女が姿を現す。地元の伝統では、アタの人々は代々マランバの主人に仕え、死後は主人と共に埋葬される。元奴隷の助けを借り、奴隷所有者や族長、そして自身の信念と、幾度となく対立するジェレミーは、ついに少女の解放を勝ち取る。人身虐待との闘いにおける小さな勝利と言えるかもしれないが、島の女王は依然として数百人の奴隷を所有し、彼らは解放を待ち続けている。
クロージング作品:パプアニューギニアの『ブカおじさんの話』

クロージング作品は、パプアニューギニア初のアカデミー賞国際長編映画賞への公式出品作品『ブカおじさんの話』(英題:PAPA BUKA)。本上映がジャパン・プレミアとなる。
パプアニューギニアとインドによる初の合作長編作品であり、パプアニューギニアにとって初のアカデミー賞国際長編映画賞への出品作品として選出され、パプアニューギニアの映画史に名を刻んだ作品。主演のパパ・ブカを演じるのはオーストラリア統治下の植民地時代にパプア・ニューギニア政府の要職を担ったシネ・ボボロ。演技初挑戦ながら、パプア・ニューギニアの歴史と文化への深い結びつきを持つボボロの存在が、パパ・ブカの人物像に力強い説得力を与えている。
〈作品情報〉
『ブカおじさんの話』(2025/92分/パプアニューギニア・インド/英題:PAPA BUKA)
〈あらすじ〉
第二次世界大戦中にパプアニューギニアで戦ったインド兵士たちの忘れ去られた物語を探し求めて、二人のインド人歴史家が、ココダ・トラック沿いの村に暮らす年老いた賢明な戦争経験者の導きを受けながら、語られることのなかった歴史、個人的な覚醒、そして戦争の残響に満ちた旅へと踏み出す。
特別上映:尚玄主演の日米インドネシア合作映画『LONE SAMURAI』

古典的なサムライ叙事詩を、ジョシュ・C・ウォーラー監督の極私的な視点から再構築した日米インドネシア合作映画『LONE SAMURAI』。本上映が日本初公開となる。
尚玄が演じる侍を主人公に物語が展開。最小限の台詞と喚起力に富んだ映像表現によって、孤独、贖罪、そして伝統と生存の狭間で揺れ動く価値観を描き出す。
ハワイで撮影された『CAMINO』など、ジャンル横断的な作品で知られるウォーラー監督が描く物語は、強烈なアシッド・トリップのような展開を経て、削ぎ落とされたチャンバラ・アクションによる最終決戦へと突き進んでいく。
〈作品情報〉
『LONE SAMURAI』(2025/95分/日本・インドネシア・アメリカ)
〈あらすじ〉
年老いた未亡人の侍は、難破船の唯一の生存者として、遠く隔絶された孤島に取り残されてしまう。彼は既知の社会から切り離され、過去の記憶に苛まれながら、過酷な自然と、自らの失われつつある生きる目的に向き合わなければならない。やがて彼は、この孤島に自分一人ではないことを知る。そして、己の武士道を改めて見つめ直すことを迫られる、危うい対立へと巻き込まれていく。
公式アンバサダー・尚玄氏からコメントが到着

<Cinema at Sea - 公式アンバサダー 尚玄 コメント>
先日発表しました通り、Cinema at Seaは新たな形にリニューアルいたしました。
今年度は本祭ではありませんが、『Homecoming』と題し、世界のウチナーンチュや日系移民が制作した映画を特集上映いたします。
沖縄に関連する作品も加え、Cinema at Seaならではの充実したラインナップとなっております。
また、私が主演を務めたアメリカ映画『LONE SAMURAI』も日本初公開を迎えることとなり、大変嬉しく思っております。
今年も映画を通して人と人が繋がり、語り合える九日間を、皆さまとご一緒できましたら幸いです。
Cinema at Sea 2026 - 特集上映「Homecoming」 概要
【正式名称】 Cinema at Sea 2026 - 特集上映「Homecoming」
(Cinema at Sea 2026 – Special Showcase “Homecoming”)
【主 催】 特定非営利活動法人Cinema at Sea
【開催期間】 2026年2月20日(金)〜2月28日(土)
【開催会場】 那覇市ぶんかテンブス館テンブスホール 他
【実施内容】 特集上映、トークイベント他