『クレマチスの窓辺』『この日々が凪いだら』など主演作が立て続けに公開されている瀬戸かほが主演を務めた、愛知県・名古屋発の長編自主製作映画『NEW RELIGION』。
幼い娘を亡くした母親である主人公が謎めいた写真家に出会う物語を通じて、個人の喪失と記憶が引き寄せる社会の崩壊が描かれている。
これまでに、ロンドン・フライトフェスト映画祭でのワールド・プレミアをはじめ、ワルシャワ国際映画祭、トリエステ・サイエンスフィクション国際映画祭、リスボン国際ホラー映画祭(MOTELX)など多数の海外映画祭にて上映され、サンティアゴホラー映画祭 ではベストシネマグラフィ&審査員賞を獲得するなど、海外の批評家・映画ファンから高い評価を受けている。日本ではCinemago配給で2023年の公開が予定されている。
このたび2023年度のアメリカ・スラムダンス映画祭で上映されることが決定。
さらにフランスの配給会社「REEL SUSPECTS(リール・サスペクツ)」による海外セールスも決まり、それを記念しての特別ティザー特報が解禁となった。
2005年に創立され、ヨーロッパの新進気鋭の監督からジャン・リュック・ゴダール、アラン・ロブ=グリエといった名匠の作品まで取り扱うREEL SUSPECTS。
高い芸術性・エンタメ性を併せ持つ《新たなジャンルの映画》を模索し続ける同社が「日本の自主製作映画」の海外セールスを手がけるのは異例の事態であり、今回の決定によって映画『NEW RELIGION』が描く《新たな恐怖》はより一層世界を侵食することになる。
今回の海外セールス決定を記念した特別ティザー特報では、瀬戸かほが演じる主人公・雅の日常と娘を亡くして以来拭い切れない喪失感、その間に挟まれる「赤」の色彩など、不穏に満ちた世界観がありありと映し出されている。
映画『NEW RELIGION』のあらすじ
娘・あおいを事故で亡くしたのを契機に、離婚した過去を持つ雅。現在は新たな恋人と同棲する彼女は、コールガールとして働きながら日々を過ごしている。
雅はある日、「《背骨》の写真を撮らせてほしい」と頼む奇妙な客・岡と出会う。岡の言うがままに写真を撮らせる雅だったが、彼は次に《足》の写真を要求する。
以来、岡に《身体の部位》の写真を撮られるようになった雅。 やがて彼女は、足を小さな手に撫でられる感覚に襲われ、それが死んだ娘のものだと直感する。
ひとつの部位を撮影されるたびに、そこで娘の霊を知覚できるようになる。そう気づいた雅に残されていた最後の部位は、《目》だった。
《雅》という個人の喪失の物語は、やがて社会の崩壊へと連なっていく……。
『NEW RELIGION』作品情報
出演:瀬戸かほ、西園寺流星群、岡諭史、沼波大樹、ナカムラルビイ、永田祐己、水田黒恵、中本華愛 浅井信好 ほか
製作・脚本・監督 : Keishi Kondo
撮影:Sho Mishina 助監督:Akimine Matsuda
音楽:Zeze Wakamatsu、Abul Mogard、松本昭彦、miimm
海外セールス:REEL SUSPECTS
日本配給:Cinemago
2022年 / 日本 / 100分 / DCP / カラー / シネマスコープ / 5.1chサラウンド