『ビバリウム』『ザ・レイド』『神は銃弾』など、話題のジャンル映画を国内外に発信するアメリカの映画制作会社「XYZ FILMS」が製作した映画『ハイポ』が、2025年7月4日より新宿シネマカリテにて公開される。
『ハイポ』は、俊英のクィア監督アディソン・ハイマン自身が経験した病気不安症から着想を得た《どこまでも実話に基づく》クィア・スリラーだ。
孤独を知る誰もが共鳴し得る物語を、あえてスリラータッチで描き出した本作は、2022年にSXSW(サウス・バイ・サウスウェスト)でのプレミア上映後、ファンタジア国際映画祭、フライトフェスト国際映画祭など世界有数のファンタ系映画祭で入選。さらに「世界最古のLGBTQ+映画祭」ことフレームライン・サンフランシスコ国際映画祭で審査員特別賞を受賞するなど国際的に高く評価されている。
このたび、解禁されたポスタービジュアルは、ポップなタイトルロゴに大きなハート(心)をあしらったもので、一見、可愛らしく感じられるが、映画『ハイポ』が内に秘める隠しきれない不穏さが垣間見えるデザインとなっている。
さらに、『愛と差別と友情とLGBTQ+』で知られるジャーナリスト・北丸雄二氏からのコメントが届いた。
北丸雄二コメント
『ハイポ』はさらなる次の物語の段階を示しているのかもしれません。ウィルはゲイで、ルークという優しく献身的な恋人がいます。しかし、彼のゲイネスはこの映画の主要テーマである「精神崩壊」には関係しません。性的少数者であっても、性的少数者であることとは無関係にさまざまな問題を抱える、という当然のことを、改めて描くという──つまりこれは交差性の問題です。
(敬称略)
映画『ハイポ」作品情報
2022/アメリカ/英語/96分/R15+/原題:Hypochondriac
脚本・監督:アディソン・ハイマン
編集:マイク・ヒューゴ 撮影:ダスティン・スペンチェック
衣装:ジェシカ・ブルーワル 美術:ニコラス・フィーリャ 音楽:ロバート・オールエア 日本語字幕:堀池明 日本配給:Cinemago
出演:ザック・ビーヤ、デヴォン・グレイ、マデリーン・ジーマ、クリス・ダベク、ピーター・メンサー
映画公式HP:https://www.cine-mago.com/collection/hypo
映画公式X(旧Twitter):https://x.com/hypo_jpn
映画『ハイポ」 あらすじ
幼い頃、双極性障害を患う母親に無理心中を図られた過去を持つウィル。成人し両親の元を離れ、ゲイである自身を受け入れてくれる恋人との幸せな生活を送っていた。
しかしある日、長い間接触を絶っていた母親から「恋人を信用するな」というメッセージが届く。その出来事を機に、ウィルの精神は次第に不安定になり「自分は《病気》なのでは?」という妄想に囚われていく。
そしてついに、彼の背負う暗い過去が、《狼男》の姿となって再び心を蝕み出す…。
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