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映画『フィリピンパブ嬢の社会学』の新宿K’s cinemaでの公開がスタート!主演の前田航基、白羽弥仁監督等が舞台挨拶に登壇&著名人からのコメントが到着!

フィリピンパブの裏側で未だ行われている偽装結婚を背景に、多文化共生のあり方をリアルに描いた、実話を基にした異色のアジアン・ラブストーリー『フィリピンパブ嬢の社会学が新宿K’s cinemaほかにて全国順次公開中だ。

2024年2月17日(土)に新宿K’s cinemaにて初日舞台挨拶が行われ、兄弟漫才コンビ「まえだまえだ」としても活躍していた主演の前田航基、共演の一宮レイゼルステファニー・アリアン 白羽弥仁監督、原作の島弘が登壇した。

 

本作は重版を重ねる中島弘象氏による同名のベストセラー新書の映画化作品。主人公の大学院生がフィリピンパブで働く女性と恋に落ち、ともに困難を乗り越えていくラブストーリーだ。作品の舞台である愛知県内で先行公開され大ヒットを記録し、このたび、東京での公開を迎えた。

K’s cinemaでの舞台挨拶の模様

 

満席の中、登壇者は観客からの大きな拍手を受けながら登場。
主人公の大学院生・中島役を演じた前田は、「ラブストーリーの主演をさせて頂くことは多分これからの俳優人生で数えられるぐらいしかないと思うので、貴重な経験をさせて頂けたと感謝しています」と感慨深げに語った。

白羽弥仁監督が「主人公がいろんな人に出会って、いろんなアクシデントにぶつかって弾き返されるというジェットコースターのような原作の映画化なので、そのアクションに耐えられる肉体を持っている、アクション俳優として前田くんにお願いしました」と映画に前田の存在が不可欠だったことを明かすと、「本当に動けるんだぞってところを見てほしいです」と前田が続け、会場からは歓声が上がった。

ヒロイン・ミカを演じた一宮レイゼルは本作が映画初出演。「日本に出稼ぎに来ているフィリピン人の背景や、家族愛、友人愛など大事なメッセージがたくさん詰まった話だったので、ぜひこの作品に参加したいという強い思いで参加しました」とオーディション時を振り返る。レイゼルと共演するシーンが多かった前田は、「実際の年齢も僕より1つ上のお姉さんなんで、出店でクレープをご馳走になってしまいました」と撮影エピソードを明かした。
ミカの同僚・アキを演じたステファニー・アリアンは、「現場ではアドリブをたくさん出すくらい、レイゼルさんと本当の友達になりました。」と笑顔をみせた。
最後に前田が「フィリピンはおおらかで、ポジティブで、心の余裕や許してあげる優しさのある本当に素敵な国。日常の中で、苦しいことも辛いこともあると思いますが、この映画を観て『大丈夫。なんとかなる。』そんな気持ちになっていただけたら嬉しいです」と伝え、イベントを締め括った。


さらに、大ヒットを受け拡大公開が決定!
2024年3月1日(金)より封切となる大阪なんばパークスや池袋シネマ・ロサをはじめ、横浜ジャック&ベティ、MOVIX京都、キノシネマ天神、kinocinema神戸国際など全国各地での順次公開が決定。先行公開分も含めると単館スタートから20館へ異例の拡大公開となった。

 

併せてコメントも到着。女優のルビー・モレノほか、フィリピンにルーツや関わりを持つ方々の他、サレンダー橋本(漫画家)、高木瑞穂(ノンフィクションライター)、飯塚花笑(映画監督)等、多彩な面々から絶賛コメントが届いた。  

 

コメント一覧

映画『フィリピンパブ嬢の社会学

ルビー・モレノ(女優)
まず最初に、この映画のメンバー、スタッフ、キャスト、プロデューサー、 そして監督、この作品に携わるすべての皆さんに素晴らしい作品を作ってくれて 【ありがとう】と言いたいです。 物語の状況が私にはとても共感出来て、物語を観ながらうなずいています。 昔の自分を振り返ってしまいます、、、。 家族の為に戦わなければいけない。強くならなければいけない。 そんなあの頃を思い出し、泣きました。 私が稼ぎ手だから、、、。あの頃の私は家族の愛の為に日本に来ていました。 この映画を観ると、心が懐かしくなり、年を取ったな、、、。と思います(笑) この映画を観てくださる皆さんが、同じ人間としての温かい心を抱き、 どんな国であろうとも出会うすべての人に愛を分かち合って欲しいと願っています。 そして最後に、この作品、『フィリピンパブ嬢の社会学』に【bravo】!! 僭越ながら、心よりの賞賛をお贈りさせていただきます。

 

アイブリー(歌手)
私自身、日本人の父とフィリピン人の母のハーフ(ミックス)として生まれ育ちまし た。 ミカがそうであるようにフィリピン人にとって、家族は相互に助け合い支え合う最も 重要な存在であり、パートナーには長期的な関係を求めるもの、まさに母親を見てい るような感覚でした。 私はシンガーソングライターとして活動していますが、日本、フィリピンの方々の気 持ちを少しでも明るくするような歌を作っていきたいなと心を新たにしています。

 

サレンダー橋本(漫画家)
いつも身構え、騙されないよう生きてしまいがちですが、無防備だから開ける扉、通う心もあるのだと思う。お金も内定もない、大学院生中島。その真っすぐな心こそが国境を超えるビザだ!

 

伊藤里枝子(特定非営利活動法人JFCネットワーク事務局長)
最初は「研究対象」だったミカが「研究」されていく中で、翔太がフィリピン人女性の置かれた現状や事情などを知っていき、ミカとの関係が研究者と調査対象者ではなく、対等の人間関係となってゆき、魅かれあう姿の描き方は面白かった。

 

高木瑞穂(ノンフィクションライター)
日本で暮らすフィリピンパブ嬢の社会的背景を、惹かれ合う相手と同じ時間を過ごすことで描く。 善悪を超えたリアルが、そこにあった。

 

室橋裕和(アジア専門ライター「ルポ新大久保」「エスニック国道354号線」)
いまこの国に必要なのは「なんとかなる」「生きてりゃいいや」と笑うフィリピン人の明るさではないだろうか

 

飯塚花笑(映画「世界は僕らに気づかない」監督)
誤解や偏見にまみれたフィリピン人女性の送る日常がこの作品で明らかになるだろう。 原作、中島弘象氏による丁寧なルポによって。彼女たちが生きているのは「裏社会」ではない。 彼女たちにとっては「表」で私たちが勝手に「裏」呼ばわりして見えないようにしてしまっている世界がこの作品には映されている。

 

粂田剛(「ベイウォーク」監督)
拙作『なれのはて』と『ベイウォーク』は共にフィリピンに暮らす日本人男性を追ったドキュメンタリー映画だ。登場する男たちの多くは日本のフィリピンパブでフィリピン人女性にハマり、現地に渡った。映画では彼らの“その後”を記録しているのだが、その姿は決して輝かしいものではない(自分はそこに惹かれたわけだが)。 本作『フィリピンパブ嬢の社会学』も日本人男性とフィリピン人女性の物語。見終わった後、主人公・翔太(とミカ)の“その後”を想像する。何だかふたりの未来は明るい気がする。決して『なれのはて』『ベイウォーク』の男たちのようにはならないだろう。 彼我の違いは何だ。若さ?それとも愛?愛なのかっ? いや、きっと映画『フィリピンパブ嬢の社会学』の世界が優しいからだ。 今の時代だからこそ、その優しさが胸に響く。

 

運び屋Rio (YouTuber)
すごく面白かった!!フィリピンと夜のお店に馴染みがあるので見入ってしまった。フィリピンパブのリアルな背景とフィリピンパブ嬢の日本で過ごす模様。 フィリピンパブあるあるをいくつも感じれる細かなシーンも沢山盛り込まれてる。 そして、楽しむお客さんとフィリピンパブ嬢の掛け合いも実際にお店の中で見てるようなリアルな感覚。 映画を見終わったあと、我慢できずついフィリピンパブに行ってしまった、、、そのくらい内容が詰まった再現性の高い歴史も感じれる映画だと感じた。  

 

海賊旅 (YouTuber)
フィリピン人の人間性と、改めて日本という国を知ることができました。
 フィリピン人は人間味に溢れていますね。僕は旅先で何度かフィリピンに訪れたことがあるのですが、先々で出会ったフィリピン人たちは『明るくて、よく喋る』くらいの表面的な印象しか持っていませんでした。ただ作中の主人公の彼女は楽天的な性格を持っている上に、人間としての芯の強さを感じました。教会のシーンでは悔い改め涙を流し、帰国のシーンでは家族・親戚をとても大切にする。彼女自身の意見を主人公に遠回しではなく、ハッキリと伝える。
気に入らないことがあれば声に出して態度に出して怒る。旅先では出会うことのできなかった、フィリピン人の真の内面を見れてとても興味深かったです。フィリピン人は喜怒哀楽をしっかり表現できる、日本人の上位互換のような方々だなと感じました。人間味があって良いですね! そして日本の現実を知れました。ビザの条件が厳しいので不正をして入国をする。逆に考えると、不正をしないと財がないフィリピン人は日本で働くのが難しいケースもある現実。日本は外国人の受け入れ条件をもっと緩和するべきです。賛否両論があると思いますが、外国人の方々が日本の一部を支えていることを各々が理解し、もっとダイバーシティな世の中になればいいですね。外国人へのビザの条件緩和が衰退する日本の一助になると思います。 フィリピン人たちが身をもって教えてくれる社会学、とても面白かったですよ!!

 

ブラカオリ (海外を旅するYouTuber/フィリピンミックス)
家族のために頑張るフィリピン人女性の逞しさ、難しくも違いを受け入れる周りの日本人の優しさ、最後まで心があったかくなる作品でした。 海外を旅してると必ず洗礼を受ける「文化の違い」によって正直イライラすることは多々あります。でも、それってただの「違い」だしもっと寛容になりたいと気付かされた。 フィリピンパブ=妖艶なイメージを持たれやすいけど、国民性の明るさと楽しさの方が勝つと思う!!フィリピン人の亡き父が飲み屋を経営してたこともあり、夜の世界で生きる人たちには尊敬しかありません。 なんだかもう、南国に飛んで旅をしたくなりました!笑 この作品は、海外に携わるすべての方に届けたい〜!!!

 

さらまっぽチャンネル
この作品に携わるすべての方々へ。 母国の日比を素敵な作品で繋いでくださり、ありがとうございます。ミカの前向きで直向きな姿勢、翔太の理解と日本男児らしい遠回しの愛、アキのフィリピン人女性らしいサポート、 他にも豪華キャストがご出演する本作品はとてもリアルな場面がたくさんありました。私のチャンネル内インタビュー動画でもフィリピンにルーツを持つ彼女たちは家族愛に溢れてるので、改めてそう確信しました。 この映画が全世界に届くことを心から願っています。 Maraming Salamat po!!!(心からありがとうございます。  

 

映画『フィリピンパブ嬢の社会学』の作品情報

映画『フィリピンパブ嬢の社会学

2023年製作/114分/日本映画

監督:白羽弥仁 原作:中島弘象『フィリピンパブ嬢の社会学』(新潮新書刊 ) 脚本:大河内 聡 音楽:奈良部匠平  制作・配給:キョウタス 

出演:前田航基、一宮レイゼル 
ステファニー・アリアン、田中美里(友情出演)、津田寛治、飯島珠奈、仁科 貴、浦浜アリサ近藤芳正、勝野 洋

 

映画『フィリピンパブ嬢の社会学』の作品概要

映画『フィリピンパブ嬢の社会学

大学院生の実体験に基づいた話題の新書を映画化!

日本で働く外国人女性労働者の実態をリアルに描く
島弘象氏による実体験を綴った話題の新書「フィリピンパブ嬢の社会学」を映画化!

フィリピンパブの裏側で未だ行われている偽装結婚のリアルを背景に、多文化共生のあり方を描いた異色のラブストーリーが誕生した。


前田航基11年ぶりの単独主演

国内外で活躍する俳優陣がアンタッチャブルな世界に集結

主人公の中島翔太役には、2011年に映画「奇跡(監督:是枝裕和)」で、弟の前田旺志郎とW主演で鮮烈なデビューを飾った前田航基

今作は11年ぶりの主演(単独としては初主演)となる。ヒロインのフィリピンパブ嬢・ミカ役には、映画初出演となる一宮レイゼルが東京、愛知で開催された全国オーディションにて大抜擢。共演には、近藤芳正勝野洋田中美里、仁科貴をはじめ、カンヌ国際映画祭で高く評価された映画『PLAN75』のステファニー・アリアンや『ONODA一万夜を越えて』で主演の津田寛治、『東京不穏詩』で大阪アジアン映画祭の最優秀女優賞に輝いた飯島珠奈など、国内外で活躍する俳優陣が脇を固める。多文化共生のあり方を『能登の花ヨメ」『ママ、ごはんまだ?』の白羽弥仁監督がPOPに描き出す。