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松井玲奈主演映画『緑のざわめき』(監督・夏都愛未) 予告編が解禁&シスターフッドを体現する川添野愛、加藤紗希、渡邉りか子、松林うららのコメントが到着!

映画『緑のざわめき』は『浜辺のゲーム』(2019)で知られる夏都愛未監督が、大江健三郎中上健次の文學にインスパイアされ、葉脈と血の繋がり、ファミリーツリー、性と聖の繋がりをテーマに描くオリジナル作品だ。3人の異母姉妹に、元カレ、女子会メンバーらが交わり、物語は思いもよらない方向へと進んでいく…。

©Saga Saga Film Partners

女優を辞め、東京から生まれ故郷のある九州に移住しようと福岡にやってくる主人公・小山田響子役で、主演映画『よだかの片想い』や、 NHK大河ドラマ「どうする家康」でのお万役でも存在感を示した松井玲奈が出演。響子の異母妹であり、彼女をストーカーする菜穂子役を、『mellow』でヒロインを演じた岡崎紗絵、同じく響子の異母妹で佐賀の集落に暮らす少女・杏奈役を、オムニバス映画『21世紀の女の子』でも夏都とタッグを組んだ倉島颯良が演じる。

その他、響子の元カレ・宗太郎にダンス&ボーカルユニット「ONE N' ONLY」のRAP&ダンサーの草川直弥、菜穂子の友人・絵里に『忌怪島/きかいじま』での熱演も記憶に新しい川添野愛、響子の親友・保奈美に『蒲田前奏曲』の松林うらら、杏奈に思いを寄せる透に『草の響き』の林裕太、村に住む長老にカトウシンスケ、杏奈の伯母・芙美子に黒沢あすか等、フレッシュな若手や実力派が集結した。  

 

本作は、9月1日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷(東京)、キネカ大森(東京)、ユナイテッド・シネマ豊橋18(愛知)、アップリンク京都(京都)、シネ・リーブル梅田(大阪)、福岡中洲大洋(福岡)にて公開されるほか、チネ・ラヴィータ(宮城)、小山シネマロブレ(栃木)、シネマテークたかさき(群馬)、シネマ・ジャック&ベティ(神奈川)、松本CINEMAセレクト(長野)、元町映画館(兵庫)、シアター・シエマ(佐賀)、Denkikan(熊本)、宮崎キネマ館(宮崎)、桜坂劇場(沖縄)他にて順次公開されることが決定している。

 

この度、クラウドファンディングが8月上旬からMotionGalleryにて開始されることも決定。公開を前に、予告編が解禁となった。

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また、本作のテーマの一つであるシスターフッドを体現する、岡崎紗絵演じる菜穂子の女子会メンバーを演じた川添野愛加藤紗希渡邉りか子、及び、松井玲奈演じる響子の親友を演じた松林うららのコメントが到着した。  

 

映画『緑のざわめき』キャストコメント

©Saga Saga Film Partners

川添野愛(絵里役)

登場人物それぞれの、社会と自分との付き合い方や向き合い方が印象的で、私は自分自身についても改めて考えさせられました。

そういう意味では、私の演じた絵里は、側から見るとずっと危なっかしくて(笑)衝動に抗うことなく進み、傷つき、少しだけ学んで。これをひたすら繰り返して。それでも前に進み続けることだけはやめない。

どうしょうもないけどなんだか見捨てられない絵里が私は大切で、愛おしかったです。

このお話の中で時折ざわざわと吹く風が、主人公となるこの3姉妹や、3姉妹の周りの人たちの運命を強く優しく不気味に誘います。

抗うことのできない事実と、出会いによって交差していく思いと、それぞれがどう向き合っていくのか。

私もみなさんと共に見届ける日が楽しみです。

 

加藤紗希(まゆ役)

岡崎さん演じる菜穂子のふとした時に、憂いを帯び、運命を受容していくような表情が目に焼き付いています。くだらないことを話し、ただただ楽しい時間を共有しつつ、気を遣わなくていい関係ゆえに少し不穏な雰囲気になったりする友人関係。脚本を読んでいても演じていても、過去に友人と交わした会話や大切な旅行の記憶が思い起こされ、はっとする瞬間が度々ありました。

佐賀の自然は本当におおらかで美しく、表情豊かな景色たちは三姉妹の様々な感情と混じり合いながら画面を彩っていることでしょう。

わたしも映画館の大きなスクリーンで観るのが楽しみです。

 

渡邉りか子(彩乃役)

「緑のざわめき」というタイトルそのままに、脚本に書かれた文字からだけでも佐賀の緑豊かな景色が浮かび、人間以外の生命力も宿っているような印象を受けました。一見穏やかに時が進むようで、その美しい景色の中にピンと張り詰めた緊張感があり、その糸を観客も一緒に、繊細に寄り添いながら辿っていく、そんな映画になるんじゃないかと感じました。

私が演じた女子会メンバーの1人・川崎彩乃は、思ったことを正直に口にする気持ちのいい子です。我が女子会の治安の維持、平和に穏便に!そのことを重視して現場に居ました。全員バラバラで愛おしくて、楽しかったです。

夏都監督が生み出したこの作品は、一言では言い表せず、とても複雑です。それが私にとって、ものすごく信じられました。人に届ける上ではこうして何かしら言語化して伝えなければいけない場面がありますが、観て、受け取って頂く皆さんは言語化しなくたって良いです。その気持ちを、いいね、だけでもしてくれるととても嬉しいです。

出来る限り、映画館という場所で体感してください。何か言葉にならないものを感じてくだされば、この作品の一員としてとても光栄です。

 

松林うらら(保奈美役) 

夏都愛未監督が紡ぐ繊細な言葉の在り方に、先ずは共感をし、同じ女性として抱える傷み、運命、独特な世界観が私は好きです。綺麗な姿をしているようで、猛毒が入っていて、カオスで。

 江口保奈美という存在は、松井玲奈さん演じる主人公、小山田響子の幼馴染という事で、彼女の傷みを誰よりも広大に受け止めている方なのかとおもいました。目の前にいる響子(玲奈さん)はとにかく透明感に満ち溢れ、真っ直ぐ美しい目でした。2人が過ごした時間、空気を想像し、大切にしました。

 豊かな佐賀の自然たちと葉脈で繋がる性と聖。ある意味でアルファ波効果映画になっているのでは。夏が残る秋、安らぎの時間になりますように。

 

 

映画『緑のざわめき』作品情報

©Saga Saga Film Partners

2023年/日本映画/カラー/4:3/Stereo/115分

監督・脚本:夏都愛未 プロデューサー:杉山晴香 、 江守徹 撮影:村松良 照明:加藤大輝  音楽:渡辺雄司 配給:S・D・P 製作:「緑のざわめき」製作委員会

出演:松井玲奈 岡崎紗絵 倉島颯良 草川直弥(ONE N' ONLY) 川添野愛 松林うらら 林裕太 カトウシンスケ 黒沢あすか

 

映画『緑のざわめき』あらすじ

過去の痴漢被害のトラウマを抱えて生きてきた響子(松井玲奈)は、病を機に女優を辞め、東京から生まれ故郷のある九州に移住しようと福岡にやってきて、元カレの宗太郎(草川直弥)と再会する。

異母姉の響子と繋がりたいと、彼女をストーカーする菜穂子(岡崎紗絵)は、異母姉妹ということは隠し、響子と知り合いに。

施設に預けられていて、8年前から佐賀県嬉野で叔母の芙美子(黒沢あすか)と暮らす高校3年生の杏奈(倉島颯良)は、自分宛の手紙を勝手に読んだ叔母に不信感を募らせていた。「まずは話してみませんか?」という支援センターの広告を見て、身元もわからない菜穂子からの電話に、悩みを打ち明け始める。  

 

同じ頃、杏奈に思いを寄せる透(林裕太)は、杏奈とうまくいくよう、集落の長老・コガ爺(カトウシンスケ)に相談しに行っていた…

就職活動がうまくいかない中、 地元・嬉野に戻り、親友の保奈美(松林うらら)に就職の相談をする響子は、ひょんなことから自分と杏奈が異母姉妹ということを知ってしまう。

菜穂子は、宗太郎に恋焦がれる絵里(川添野愛)等いつもの女子会メンバーとの旅先を嬉野に決め…

 

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