映画『物体 -妻が哲学ゾンビになった-』は、伊刀嘉紘監督が哲学ゾンビたちの進化を描く「物体シリーズ」第一弾作品だ。
脳細胞が謎の寄生体に置き換えられることによる認知障がいが発生し、徐々に「心を失う」奇病が蔓延。完全に脳を失った者は”哲学ゾンビ”と呼ばれていた。脳科学の分野において哲学「的」ゾンビという概念があり、通常の人間とは外から区別がつかないと定義される。しかし本作に登場する“哲学ゾンビ”たちは明確に通常の人間と異なる奇矯な振る舞いを繰り返していた。
本作は、そのような“哲学ゾンビ”へと変貌していく妻を、周囲の無理解と不条理にさらされながらも支え続け、ともに暮らしていこうとする主人公の奮闘を描いた奇想天外アブサード(不条理)・ロマンスだ。
伊刀嘉紘監督は、米国ミネアポリスにて研究員職に従事しながら個人映画の制作に携わり、『100匹目のサル』、『笑う胃袋』、『梅心中』、『渦中のひと』など数多くの短編作品を海外で発表し、また近年は多数の医療啓発ドラマを手掛けてきた。本作は10年以上にわたり構想し続けた伊刀監督の長編デビュー作である。
主演に映画『ファミリア』、日曜劇場『VIVANT』に出演し『笑いのカイブツ』の公開を控える注目の俳優・管勇毅を迎え、<哲学ゾンビ>となり無機質な反射行動を繰り返すその妻・亜居を門田麻衣子が演じるほか、ミュージカル『東京リベンジャーズ』にて主人公・花垣武道を演じた竹中凌平、舞台『ハーヴェイ』、映画『AIM』の藤崎卓也、『隣人X -疑惑の彼女-』、『激怒』の川瀬陽太など、実力派俳優が脇を固める。
映画『物体 -妻が哲学ゾンビになった-』は2023年12月9日(土)より池袋 シネマ・ロサにて劇場公開される。
この度、映画『物体 -妻が哲学ゾンビになった-』の予告編が解禁!
あわせて主人公・悟を演じた管勇毅、哲学ゾンビとなった妻・亜居を演じた門田麻衣子からのコメントが到着した!
キャストからのコメント
管勇毅(悟役)
ゾンビと聞いて"あの"ゾンビを連想された方は、きっと驚かれるかと思います。
この作品は、夫婦が夫婦であり続けたいと願う、そんな普通の2人の物語です。
それを叶えるのはそんなに難しいことではないはずでした。
でもとても難しいことでした。
そして、ゾンビなんかより怖くて、身勝手で、残酷なのは人間の方でした。
この夫婦のことの次第を、是非、スクリーンで体験してください。
門田麻衣子(亜居役)
最初に台本を読んだとき、絵本の中の素敵な深い森に、私の頭が持っていかれたような感覚になったのを覚えてます。そして、同時に、私にこの物語を理解できるのか、演じることができるのかという不安もありました。
しかし、演じていくうちに、自分のお腹の中にいるような不思議な気持ちになりました。
怖いけど、滑稽な哲学ゾンビ。きっと、観た方も愛おしくなるにちがいない。そんな不思議な映画です。
映画『物体 -妻が哲学ゾンビになった-』あらすじ
夫婦で不法投棄の不燃物を漁る悟(管勇毅)と亜居(門田麻衣子)。
廃材からオーダーメイド玩具を作りながら、ふたり慎ましく暮らしていた。
そんなある日、意図せず持ち帰った昆虫から未知の寄生体が妻の頭蓋内に侵入。
脳を蚕食され、妻はすこしずつ壊れていく・・・。
じわじわと感染を拡げつつあるこの奇妙な寄生体疾患において、感染者同士は属性を共有しあうという特性があった。あろうことか、亜居は連続殺人鬼(竹中凌平)の属性を継承してしまう。
感染から一ヶ月経ち、すべての脳細胞が失われ、自我意識を喪失した亜居は完全なる「哲学ゾンビ」となった。改正脳死法に従い、人権を喪失した亜居は一種の危険生物と見なされ、「殺処分」の宣告が下されてしまう・・・。
映画『物体 -妻が哲学ゾンビになった-』作品情報
2023年/日本/DCP/カラー/ステレオ
原作・脚本・編集・監督:伊刀嘉紘
プロデューサー:西田敬 撮影監督:國松正義 美術:宮下忠也、永野敏 音楽:一ノ瀬響、鶴見幸代
宣伝:Cinemago 制作協力:広尾メディアスタジオ 小野川温泉観光協議会 製作:金青黒 -sabikuro-
出演:管勇毅 門田麻衣子
竹中凌平 藤崎卓也/川瀬陽太
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