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映画『安楽死特区』(監督・高橋伴明)主演の毎熊克哉、大西礼芳をはじめ豪華俳優陣が登壇! 公開記念舞台挨拶レポートが到着

ただいま新宿ピカデリーほかにて全国順次絶賛公開中の映画『安楽死特区』(監督・高橋伴明)は、近未来の日本で「安楽死法案」が可決され、国家主導で導入された制度のもと、人間の尊厳、生と死、そして愛を問う衝撃の社会派ドラマだ。

 

公開2日目の1 月24日(土)には新宿ピカデリーにて公開記念舞台挨拶が開催され、原作の長尾和宏、回復の見込みがない難病を患い、余命半年と宣告されたラッパー・酒匂章太郎を演じた毎熊克哉、彼のパートナーでジャーナリストの藤岡歩を演じた大西礼芳、末期がんに苦しむ池田(平田満)の妻・玉美を演じた筒井真理子、「安楽死特区」の特命医・三浦ユカを演じた板谷由夏、劇中、毎熊とラップを披露したシンガーソングライターのgb(ジービー)、妹(友近)と姉妹漫才師だった過去を持ち、完全に呆けないうちに死なせて欲しいと願う澤井真矢を演じた余貴美子、本作で高橋伴明監督と名匠同士の初タッグとなった脚本の丸山昇一、本作のプロデューサーで伴明監督の妻である高橋惠子が登壇し、それぞれの役での挑戦や、撮影時のエピソードを語った。

このたび、その様子を伝えるオフィシャルレポートが到着した。

 

映画『安楽死特区』公開記念舞台挨拶オフィシャルレポート

安楽死特区 フォトセッション 画像

©「安楽死特区」製作委員会

冒頭、回復の見込みがない難病を患い、余命半年と宣告されたラッパー・酒匂章太郎を演じた毎熊克哉は、大勢の観客を前に、「たくさん集まって頂いて、心から嬉しく思っています」と挨拶し、「安楽死という題材はものすごく難しいと思いました。役をやる前に安楽死について考えなくちゃいけないな、というところから始まりました。自分自身は今の所毎日歩いて仕事に行ける状態なので何をやっても本物ではないんですけれど、精一杯心を込めて演じることに徹しました」と、覚悟を語った。

 

章太郎のパートナーでジャーナリストの藤岡歩役の大西礼芳は、「自分自身お芝居をする中でも日常を生きている中でも、何か枠の外に出るのが怖くて、何かに抗う姿勢を持つ人物になることが少し怖かったんですが、今回の映画では、(監督の)伴明さんにその枠から飛び出せと言われたような気がしていて、それに応えるようにお芝居をさせていただきました」と歩役の難しさを語った。

 

末期がんに苦しむ池田の妻・玉美を演じた筒井真理子は、オファーが来たときの感想として、「この歳になってくると身近な家族などの死と向き合うことがたくさんあって、これが引き受けられるのかなと衝撃的だったんですけれど、高橋伴明監督の作品に出ないという選択肢はなかったです。現場では、平田(満)さん(演じる池田)が頑固で不器用で愛らしく、一緒に過ごせる時間が豊かでありがたかったです」と話した。

 

「安楽死特区」の特命医・三浦ユカを演じた板谷由夏は、「伴明組に参加させて頂いたのは3作目何ですけれど、高橋伴明さんに呼ばれたら行くという気でいますので、役も難しかったですが、行きました」と伴明愛を語った。

 

章太郎のラップ仲間ZAGIを演じたシンガーソングライターのgbは、「普段歌手として活動をしているので、ZAGIを演じていて違和感はあまりなかったんですけれど、映画の出演は人生で初めてで、映画の音楽に携わらせていただくのは初めてだったので、一生に一度あるかないかの素敵な経験だと思って全力で楽しみました」と本作への参加の喜びを語った。

 

完全に呆けないうちに死なせて欲しいと願う澤井真矢を演じた余貴美子は、「私もそれなりの年で(今年)70という年になって、あの世とこの世をうろうろしているようで、セリフを言っていても役か現実かがわからず...今年もいろんな役をいただき、棺桶にも何回も入りましたし、遺影も何枚も撮りまして、ふわふわした現場でした。元漫才師という役で、三味線や漫才の練習をしなくてはいけなかったんですけれど、人生はリハーサルはないけれど、お芝居の時はお稽古ができて幸せだなと思った時間でした」とベテランならではの感想を話した。

 

本作で高橋伴明監督と初タッグとなった脚本の丸山昇一は、「伴明さんに脚本を撮って欲しいと思って45年かかりましたけど、やっと念願叶いました。脚本に1年くらいかかり、脱稿した時には疲れ果ててしまって、もう二度とこの監督とやりたくないと思ったけれど、しばらくすると心地よい疲れで、いろんなことに挑戦しました」とユーモアを交えて話し、観客を笑わせた。

 

原作・製作総指揮の長尾和宏は、「高橋伴明監督に映画化して頂き、丸山昇一さんにアレンジしていただいたことに深く感謝しています。豪華俳優陣の熱演にただただ感謝しています」と感無量の様子。

 

高橋伴明監督の妻の高橋惠子は本作でプロデューサーを務めた。「私は普段は役者をやっていますが、今回『役者さんってすごいんだな』と改めて思いました。皆さん、一筋縄ではいかないような役を、生きた人として演じてくださいました。夫もそれまでは『スタッフはすごいんだぞ』と言っていましたが、最近になって『役者ってすごいんだな』とやっと言ってもらえるようになりました」と嬉しそうに話した。

 

本作は、エンドクレジットの後に、伴明監督と、完治の見込みがない難病を患いながら、安楽死を思いとどまった経験を持つ日本人女性のくらんけさんの対談がある。このインタビューを最後につけるかどうかはプロデューサー陣の中でも賛否両論があったそう。「準備の段階からくらんけさんにお会いして、いろいろなことを伺ってそれを元に作らせていただいたということもありますし、本作はフィクションではありますけれど、『安楽死がまだ認められていない中でスイスまで行って死ねずに戻ってきて、また機会があったら死にたいと思っている方の想いを知ってほしい』という気持ちがあって、普通ではありえないですが、映画の後にくらんけさんに映画監督がインタビューしています」とインタビューに込めた想いを話した。

 

脚本の丸山は、原作の長尾に原作から離れていいと言ってもらえて自由度が増したそう。原作の主人公は女性政治家や女流作家だったが、本作の主人公を、回復の見込みがない難病を患い、余命半年と宣告されたラッパーと、彼のパートナーのジャーナリストにした理由を聞かれ、「章太郎は最初から心と体に重い十字架を背負っている役で登場するわけで、全体が暗い、重い、動きがないだとつまらないと思ったので、なるべく主人公になる人が体や口を動かせるといいと考えるうちに、伴明さんと『ラップはどうだろうな』という話をしました。歩は『客観的に取材をするけれど、当事者になると、プライベートでどうなるんだ?』というラブストーリーと思って作っています」と脚本製作の裏話を話した。

 

gbは、ラップの作詞を現在77歳の丸山と共作したとのこと。「今まで20年近く歌手や作詞家として活動してきたけれど、歌詞を共作するのは初めてでした。共作で歌詞を書かせてもらっている時は、父の一周忌でアメリカに行っていた時で、運命的に人の死に直面しているタイミングで、自分の今まで書いていた歌詞の表現にはないものや日本語の奥深さみたいなものを感じました」と今回の経験を振り返った。

 

台本の時点で9ページで、13分もの緊迫感のあるシーンになった、章太郎と特命医(加藤雅也、板谷由夏、奥田瑛二)のミーティングシーンについて丸山は、「試写で、鳥肌が立ちました。想像した以上の力感の溢れる作品になりました。監督が高橋伴明だから行けるところまで行っちゃう。単に安楽死について論じるような映画になっちゃうか、一級の、『これが映画だ』という作品になるかの分かれ際なので、粘って演出した監督はすげーやつだなと思いました」と感激していた。

毎熊克哉 安楽死特区 舞台挨拶画像

毎熊克哉さん ©「安楽死特区」製作委員会

毎熊は、「台本には『(病状が進み)もうほぼしゃべれない』と書いてあるのに、ずっとしゃべるんですよ(笑)。『だんだんラップのようになっていく』と書いてあって、これはどうやってやるんだと胃をキリキリしながら練習していました。目の前では奥田さん、加藤さん、板谷さんという先輩がずっとこっちを見ているんですよね。スタッフの皆さんも超ベテランで、『こいつ今からやれんのか?』という感じで、俳優としてはものすごくワクワクドキドキですけれど、シーンとしては大事なシーンだったので、生き残れてよかったなと思いました」と振り返った。

 

板谷も、「思い出しただけでドキドキします。本当に緊張感があるシーンで、今思い出しただけでも鳥肌が立つんですけど、主役の二人に持って行かれてリアクションしてしまうと(演じた)三浦をなくしてしまうので、板谷と三浦がぎりぎりラインを行く役でした。人の死は尊い重いものだし、死を選ぶ方にいる(三浦役を演じる)側としては、ずっとピリピリしていました。その中でもピリピリ度マックスのシーンだったので、よく生き残ってくれたなと。伴明さんは裏でニヤニヤされていたんで、伴明さんはきっと手応えを感じていらっしゃるんだなと思っていました」と葛藤や監督の様子を話した。

大⻄礼芳 安楽死特区 舞台挨拶 画像

大⻄礼芳さん ©「安楽死特区」製作委員会

大西は、板谷と加藤雅也さんと、執務室でのシーンもあった。「板谷さんに『あなた、プライベートとジャーナリストの立場を混同してますよ』と言われ、加藤さんも『俺だって』と声を荒げられて、『あ〜悩んでるのは私だけじゃない』と反省の連続のシーンでした」と歩が一杯一杯になるシーンの感情を説明した。

 

大西は、同じく余命宣告をされたパートナーを持つ役を演じる筒井真理子との二人だけのシーンもあった。「今まで激しいシーンが多かったので、すごく落ち着いて人と話せました。同じ介護者だから、鎧を着ずに話せる唯一の人。すごく印象に残っているシーンです」と話すと、筒井は、「役者って、自分であり、自分でないんですけれど、役になっている間に繋がる瞬間があって、そこが好きなんです。そういう瞬間がたくさんあったと思います。(演じた玉美は)すごく孤独だったんですけど、遺される者の、この後の現実をどう受け止めていいのかというのが、二人で話すことで柔らかくなるという気がしていました」と付け加えた。

 

筒井は、余貴美子演じる、完全に呆けないうちに死なせて欲しいと願う真矢とのシーンもあった。MCに、「余貴美子さんと筒井真理子さんが共演なんて、映画ファンが泣いて喜ぶようなシーン」と言われると、筒井は、「そんな風に言っていただいたら私も泣いて喜んじゃいます。私も大好きな役者さんなんですが、私が『大好きだ』というと、余さんには、『何にも出ないよ』と冷たくあしらわれます」と話して笑いを誘った。

 

余は、「(真矢は、)いろいろな過去があるんで、『お陀仏になる薬をくれ』とか『殺せ』とか言っているんですけど、裏で監督がニヤニヤしながら楽しそうに演出していらっしゃるのが楽しくてしょうがなかったです」と楽しんだよう。

演じた真矢は、友近さん演じる妹と姉妹漫才師だったという過去を持っていて、友近と漫才のシーンもあった。「歌謡漫談をやっているということで、たくさん稽古をしなくちゃいけないんですけれど、友近さんがとてもお忙しくて、撮影の時にしか打ち合わせができなかったんです。『お客さんがいた方がいいですか?』と聞かれて、『いやいや』と思ったんですけれど、友近さんは『お客さんが座ってた方がやりやすいで〜す』とおっしゃって、スタッフの方に座ってもらって、生きた心地がしませんでした。地獄でした」と友近のモノマネも交えて裏話を披露した。

 

最後に毎熊は、「この映画は(安楽死の賛成・反対)どっち派ということではなく、この映画がきっかけで安楽死であったり、生と死について考えを巡らせてみて豊かにになることが、いいことだなと思っています」と話し、大西が「もし気に入っていただけたら、もう一度見ていただけませんか?」と言うと、観客から拍手が沸き起こり、大西は「安楽死について考えるきっかけになるであろう映画があることを広めていただけたら、私たち、嬉しいです」と呼びかけた。

 

映画『安楽死特区』作品情報

©「安楽死特区」製作委員会

2025年製作/日本映画/カラー/シネマスコープ/5.1ch/日本語/129min

監督 高橋伴明 原作:⻑尾和宏 小説「安楽死特区」ブックマン社刊 脚本:丸山昇一 製作総指揮:⻑尾和宏 製作:小林良二 プロデューサー:小宮亜里、高橋惠子 音楽:林祐介 撮影監督:林淳一郎 撮影:⻄村博光 照明:豊見山明⻑ 録音:臼井勝 美術:黑瀧きみえ 装飾:鈴村髙正、島村篤史 ヘアメイク:佐藤泰子 スタイリスト:野中美貴 衣裳:津田、 江口久美子 VFX:立石勝 スクリプター:阿保知香子 編集:佐藤崇  助監督:毛利安孝、野本史生、稲葉博文 音楽プロデューサー:和田亨 ラインプロデューサー:藤原恵美子 制作協力 ブロウアップ 配給 渋谷プロダクション 主題歌:「Oh JOE GIWA」作詞:丸山昇一、gb 作曲編曲 林祐介 製作 「安楽死特区」製作委員会(北の丸プロダクション、渋谷プロダクション)

出演:毎熊克哉 大⻄礼芳

加藤雅也、筒井真理子、板谷由夏、下元史朗、鳥居功太郎、山﨑翠佳、海空、影山祐子、外波山文明、⻑尾和宏、くらんけ、友近、gb、田島令子、鈴木砂羽、平田満、余貴美子、奥田瑛二

 

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