デイリー・シネマ

映画&海外ドラマのニュースと良質なレビューをお届けします

音楽ドキュメンタリー映画『ジョージ・マイケル 栄光の輝きと心の闇』元ワム!のマネージャー、サイモン・ネイピア=ベル監督のオフィシャルインタビューとクリス松村の応援コメントが到着!

ジョージ・マイケルの栄光の日々と語られなかった永遠の孤独を描いたドキュメンタリー『ジョージ・マイケル 栄光の輝きと心の闇』2025年12月26日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、kino cinema新宿ほかにて全国順次公開される(12月26日は、ジョージ・マイケルの命日の翌日にあたる)。

 

1981年にアンドリュー・リッジリーとともにポップデュオ・ワム!を結成し、10代でデビューを果たしたジョージ・マイケル。

「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ」、「ケアレス・ウィスパー」、「ラスト・クリスマス」などの世界的ヒット曲を作詞作曲し、ソロシンガーとしてもアルバム『フェイス』が1988年度グラミー賞を受賞し、通算売上枚数は1億2500万枚以上を記録するなど大成功をおさめたジョージはいかにしてポップミュージック界の伝説となり、その光と影を生きたのか。

 

ワム!のマネージャーを務めたサイモン・ネイピア=ベルが監督を務め、スティーヴィー・ワンダーやスティーヴン・フライら40人以上の関係者へのインタビューを敢行。ジョージ自身が語る当時のインタビュー映像や写真をはじめとする貴重なアーカイブ資料、未公開映像も多数使用し、音楽性、恋愛、有名人、及びセクシャルマイノリティとしての精神的葛藤、匿名で行っていた慈善活動、薬物依存や所属レーベル会社との訴訟問題、メディアとの関係など、栄光と苦悩に満ちた彼の人生を時系列で辿る。

 

ちなみにサイモン・ネイピア=ベルがマネージメントを務めたアーティストには、ヤードバーズ、ジェフ・ベック、ウルトラヴォックス、T・レックス、マーク・ボラン、ジャパン、エイジア、キャンディ・ステイトン、ボニーM、シネイド・オコナー、ワム!らがいる。

 

youtu.be

 

このたび、ジョージの訃報を聞いてロンドンのジョージの自宅まで献花に行ったタレント・ディスクジョッキーのクリス松村の推薦コメントとサイモン・ネイピア=ベル監督のオフィシャルインタビューが届いた。

 

 

クリス松村(タレント・ディスクジョッキー)コメント

A PROTOCOL MEDIA PRODUCTION ©2022

「あなたはゲイですか?」と司会者に質問されたジョージ・マイケルが、「違う!」と否定して「誰にも関係ない」と答えた部分で、私は、この作品を見て、泣く予定など一切なかったのに、涙が自然と溢れて止まりませんでした。

自分のセクシュアリティだけは・・・小さなカミングアウトを作品に込めながら隠さなければいけなかったという残酷な状況。

しかし、彼は大スター・・・カミングアウトは裏切り。

ジョージの辛さが痛いほどわかります。

「彼は絶対にゲイ」・・・私のまわりでは、常にそうささやかれていましたし、大成功した「フェイス」のいでたちは、まさにそのものでしたから、その確信部分の表現にも期待していたのです。

「人々はポップスターに自分の理想像を投影する」

まさにそれだと思います。

どんな音楽解説書にも書かれていない、ジョージ・マイケルの作品の裏側の核心部分が手に取るようにわかる作品。

作品の最後のシーン、あの場面だけ私は、ジョージと一緒でした。

彼がクリスマスに天国に召されたというニュースを聞いて、私は彼の自宅に飛んだからです。

たくさんのファン、花、彼の車には愛のメッセージがたくさん書かれていました。

闇に負けたかもしれないけれど、彼は素晴らしい「愛」と「勇気」を残してくれました。

壮絶な生きざまを見せ続けていた大スターの真実。

 

サイモン・ネイピア=ベル監督のオフィシャルインタビュー

A PROTOCOL MEDIA PRODUCTION ©2022

Q: 初対面のジョージ・マイケル、アンドリュー・リッジリーの印象はどんな感じでしたか。

 

最初に「トップ・オブ・ザ・ポップス」で見た時の2人の印象は素晴らしいものでした。若々しく、楽しい、街の若者2人が遊びにくりだすような、酔って踊ってナンパするコンビ。まるで双子のような、『刑事スタスキー&ハッチ』や『明日に向かって撃て!』のようなハリウッドのコンビのイメージです。

でも2人がうちに来た時の印象は、双子(のようなイメージ)とは真逆でした。お互いがまったく違うタイプだったんです。アンドリューはスクリーンで見る彼そのままでした。ジョージは、スクリーン上ではアンドリューを真似ていましたが、実際に会うと実物は違いました。ジョージは疑り深く、知性的で、非常にビジネスライクだったんです。アンドリューは椅子に腰かけると「いいお部屋ですね」と言い、飲み物を出すと足をあげていました。一方ジョージは、きちんとした姿勢で座り、「今までのあなたの仕事について教えてください。戦略は? 僕らがあなたと契約すべき理由は?」と尋ねました。素晴らしいと思いましたね。この時点で彼らには必要なものが全てそろっていることに気がつきました。イメージを持っている人物がいて、ビジネスは真剣勝負だと理解している人物がいる。さらに、彼が人をあっと言わせるようなソングライターであることも判明しました。

 

Q: ジョージと仕事していて「本当に天才だ」と感じた瞬間は?

 

「Last Christmas」こそ、彼が天才だと証明した曲。人々に馴染みのあるものを取り上げ、それを再構成して『今までこういう形では見たことがない』という作品に仕上げました。歴史上最も素晴らしいソングライターの一人だと思いました。

 

Q:ワム! の中国公演は歴史的な事件でしたが、やり遂げるには何が大変でしたか?

実現するまでに、15 回中国を訪問しました。これは中国と日本で共通している点ですが、これらの国では到着してすぐに契約する、ということはできません。まず人々に会って、友人になる必要があります。ヨーロッパにこの習慣はありません。電話をかけ、集まり、お互いの名前も知らないうちに取引を始めます。ですから、最初の3〜4回の訪中は、彼らの信頼を得て、話したいと思ってもらうためのものでした。毎月中国へ行き、キーパーソンに連絡を取り付けて昼食をご馳走する。そして次の月には、そこにさらに誰かを招待する。毎月昼食会の規模は大きくなっていき、15 ヶ月後には 15〜20 人の食事を負担していました。毎回行く度、みんなで大きなミーティングです。とても長いプロセスでした。

でも実際のところ一番、そして唯一大変だったのは...ようやく事が進み、ロンドンに戻ってジョージとアンドリューを呼び出し「夕食においで」と言った時のことです。彼らがやってきて、「話がまとまった。中国に行くぞ」と言うと、ジョージが「行きたくない」と言ったのです(笑)。それが一番大変でしたね。そして 1 週間以内に説得しなければなりませんでした。でも幸いなことに、この時に限って、普段ジョージの肩を持つアンドリューが、私に味方してくれたんです。普段はパートナーの顔を立てなければなりませんが、この時ばかりはアンドリューが「バカを言うな」とジョージに向き直って言いました。翌朝にはジョージが「わかった。中国には行く、でも写真家と記者は無しだ」と言いました。ですが、記者と写真家を集めることこそが中国に行く主目的だったんです。中国に行くのは、なにも新しい市場開拓のためではなく、アメリカで 2 人をスターダムにのしあげられるよう、露出を増やすためでした。世界中の記者と写真家を集めるのが目的だったわけで

す。なのに、ジョージが「行くのはいいけど、報道は嫌だ」というわけです。私は「大丈夫。問題ない。報道はなしね。」と答えました。彼は中国に到着してから、何が起きているのかを知ったんです。

 

Q: ワム! が解散した理由は?

結局のところジョージがゲイであったことに帰結します。しかし、彼はひどい間違いを犯しました。ソロ活動を、より強いヘテロセクシュアルなイメージでスタートしたのです。その像を維持するのは困難なことです。

私は当時、『君のやり方は間違っている。嫌になるぞ』と言いました。でも拒否された。彼はマドンナよりも大きなスターになりたがっていました。『Faith』はマドンナと同じくらい売れたので、望みは叶いました。でもツアーが終わる頃には、すっかり嫌になっていた。彼は間違いを犯したんです。

 

Q: このドキュメンタリーを撮ろうと思った理由は?

 

ジョージ自身が制作に関わった『ジョージ・マイケル:フリーダム』とは違う、客観的な視点のドキュメンタリーが必要だと思ったのと、その後に公開されたドキュメンタリーがどれも暴露的な方向性だったことが不満で、アーティストとしてのジョージを理解しようとする良いドキュメンタリーを製作する余地があると思いました。ヴァン・ゴッホや、ラフマニノフ、あるいは偉大な作家についての映画が作られるようにね。ジョージはそれに値すると思いました。

 

Q: 日本のファンには、この映画を通してどんなことを伝えたいですか?

 

ただ楽しんで、感じて、ジョージについて前よりも知ってもらいたい。そしてファン的な意味での“好き”や“夢中に”ということではなく、思慮深い人間としてより好きになってもらいたい。なにか彼に対して賛同できないこと、彼の言ったことに賛同できない部分があっても、映画がそれを説明できていたら良いなと思います。特にゲイであることに関して、とてもオープンだったから。映画を別においても、彼をとても人間的な人物だと捉えてほしいです。

 

上映後トークイベントスケジュール

A PROTOCOL MEDIA PRODUCTION ©2022

12 月 25 日(木)命日先行上映

・池袋シネマ・ロサ 19:10 の回

登壇者:山本さゆり(ラジオ・パーソナリティ/英語歌詞解説)

MC:汐月しゅう

12 月 26 日(金)

・kino cinema 心斎橋(時間調整中)

登壇者:田中章(元ソニー・ミュージックエンタテインメント)

MC:汐月しゅう

・テアトル梅田(時間調整中)

登壇者:田中章(元ソニー・ミュージックエンタテインメント)

MC:汐月しゅう

12 月 27 日(土)

・kino cinema 天神 12:30 の回

登壇者:田中章(元ソニー・ミュージックエンタテインメント)

MC:汐月しゅう

12 月 28 日(日)

・kino cinema 新宿(時間調整中)

登壇者:サイモン・ネイピア=ベル監督

MC:汐月しゅう

・ヒューマントラストシネマ有楽町(時間調整中)

登壇者:サイモン・ネイピア=ベル監督

MC:汐月しゅう

・横浜シネマジャック&ベティ 16:40 の回

登壇者:サイモン・ネイピア=ベル監督

MC:汐月しゅう

12 月 29 日(月)

・アップリンク吉祥寺(時間調整中)

登壇者:サイモン・ネイピア=ベル監督

MC:汐月しゅう

・池袋シネマ・ロサ(時間調整中)

登壇者:サイモン・ネイピア=ベル監督

MC:汐月しゅう

1 月 1 日(木)

・kino cinema 新宿(時間調整中)

登壇者:荒野政寿(元クロスビート編集長)

MC:汐月しゅう

1 月 2 日(金)

・あつぎのえいがかん kiki(時間調整中)

登壇者:荒野政寿(元クロスビート編集長)/ SAHAJi 西田蕉太郎

MC:汐月しゅう

1 月 3 日(土)

・シネマ・クレール(岡山県) 15:10 の回

登壇者:荒野政寿(元クロスビート編集長)/ SAHAJi 西田蕉太郎

MC:汐月しゅう

・横川シネマ(広島県) 17:40 の回

登壇者:荒野政寿(元クロスビート編集長)/ SAHAJi 西田蕉太郎

MC:汐月しゅう

 

現時点で決まっている上映館一覧

北海道:サツゲキ(1 月 9 日~)

青森県:青森松竹アムゼ(近日公開)

茨城県:シネプレックスつくば(12 月 26 日~)

栃木県:小山シネマロブレ(12 月 26 日~)

栃木県:宇都宮ヒカリ座(2 月 6 日~)

東京都:kino cinema 新宿(12 月 26 日~)

東京都:ヒューマントラストシネマ有楽町(12 月 26 日~)

東京都:池袋シネマ・ロサ(12 月 26 日~)

東京都:アップリンク吉祥寺(12 月 26 日~)

東京都:キネカ大森(12 月 26 日~)

東京都:MOVIX 昭島(12 月 26 日~)

神奈川県:横浜シネマ・ジャック&ベティ(12 月 26 日~)

神奈川県:あつぎのえいがかん kiki(12 月 26 日~)

長野県:アイシティシネマ(1 月 23 日~)

静岡県:静岡シネ・ギャラリー(1 月 30 日~)

愛知県:ミッドランドスクエアシネマ(12 月 26 日~)

愛知県:ユナイテッドシネマ豊橋(12 月 26 日~)

新潟県:シネウインド(近日公開)

石川県:ユナイテッドシネマ金沢(12 月 26 日~)

富山県:ほとり座(近日公開)

大阪府:テアトル梅田(12 月 26 日~)

大阪府:MOVIX 堺(12 月 26 日~)

大阪府:kino cinema 心斎橋(12 月 26 日~)

京都府:アップリンク京都(12 月 26 日~)

兵庫県:シネ・リーブル神戸(12 月 26 日~)

奈良県:ユナイテッドシネマ橿原(12 月 26 日~)

岡山県:シネマ・クレール(1 月 2 日~)

広島県:横川シネマ(1 月 3 日~)

広島県:シネマ尾道(近日公開)

高知県:シネマ四国(2 月 13 日~)

愛媛県:シネマルナティック(近日公開)

福岡県:kino cinema 天神(12 月 26 日~)

熊本県:Denkikan(近日公開)

 

『ジョージ・マイケル 栄光の輝きと心の闇』あらすじ

A PROTOCOL MEDIA PRODUCTION ©2022

1981 年、18 歳のジョージ・マイケルは、12 歳の時からの友人であるアンドリュー・リッジリーとボップデュオ・ワム!を結成。当初契約したインナーヴィジョン・レコーズとの契約の問題でシングルが出せない状況となるが、賢く乗り切る。しかし、人気絶頂でも、ジョージ自身は幸せを感じず、1986 年、ジョージはソロシングル「ディファレント・コーナー」でセクシュアリティの葛藤を歌い、直後にワム! は解散を発表。

1987 年に発表したソロ・デビューアルバム『フェイス』は、グラミー賞を受賞するが、1990 年発表の「フリーダム! '90」の MV では、『フェイス』のキーアイテムだった革ジャンを燃やし、ポップスターのイメージから脱却。

望んでいたはずの名声と引き換えに葛藤とジレンマを抱えていたジョージは、1988 年のテレビのインタビューで不意打ちで同性愛者か聞かれた際は、「違うけど、誰にも関係ない」と答えていたが、1991 年、ブラジル人衣装デザイナーのアンセルモ・フェレッパと運命的な出会いを果たす。幸せな日々を過ごしていたのも束の間、治療法のない時代にアンセルモが HIV 陽性になり急逝。

1993 年、所属レコード会社の幹部の一人が自分のセクシュアリティに対して差別用語を使ったという噂を聞いて怒ったジョージは、自分のためでなく、業界全体のためにと他の業界では改善されているアーティスト個人の権利の確保のために裁判で闘い、結果、敗訴。2002 年、「シュート・ザ・ドッグ」でブレア首相とブッシュ大統領を批判すると、今度はメディア王マードックとの闘いに...。2011 年、オーストリアで肺炎にかかって危篤状態となったジョージは...

 

『ジョージ・マイケル 栄光の輝きと心の闇』作品情報

監督:サイモン・ネイピア=ベル

出演:ジョージ・マイケル(アーカイブ)、アンドリュー・リッジリー(アーカイブ)、スティーヴィー・ワンダー、

スティーヴン・フライ、サナンダ・マイトレイヤ、ルーファス・ウェインライト、ディック・レイフィー

2023 年 / イギリス / 94 分 / カラー / 英語 / 原題"George Michael: Portrait of an Artist"/ 字幕監修:

山本さゆり / 配給:NEGA

公式サイト:https://georgemichael.negadesignworks.com/