ラヴクラフトの傑作小説「宇宙の彼方の色(原題:The Color Out of Space)」を原作に2010年にベトナム系ドイツ 人のフアン・ヴ監督が制作したSFホラー映画『宇宙の彼方より』。
原作小説発表から95周年にあたる2023年、世界初の劇場公開が発表され、話題を呼んでいる。
2023年6月3日(土)より下北沢トリウッドで封切られるのを皮切りに、全国順次公開されることが決定!。
このたび、『ONE PIECE FILM RED』の監督・谷口悟朗、『ラヴクラフト傑作集』の漫画家・田辺剛からの応援コメントが到着。世界初の劇場公開を記念し、上映後にはトークショーも予定されている。
目次
- 『ONE PIECE FILM RED』の監督・谷口悟朗 コメント
- 『ラヴクラフト傑作集』の漫画家・田辺剛 コメント
- イントロダクション
- 映画『宇宙の彼方より』の作品情報
- 映画『宇宙の彼方より』のあらすじ
『ONE PIECE FILM RED』の監督・谷口悟朗 コメント
ラヴクラフティアンや静かに日常を侵食する何かが大好きな人は観ておくべきです。シュヴァーベンというドイツの中でも特異な場所が原作の雰囲気をより強く醸し出していますし、第二次世界大戦当 時の出来事というのも原作のテーマを邪魔していない。なにより過激なクリーチャーに頼らないスタイルが作風にあっています。どこか懐かしくもあり、21世紀の技術だから可能になったところもある古くて新しい映画。
『ラヴクラフト傑作集』の漫画家・田辺剛 コメント
原作に忠実なシーンが多く、小説に似た雰囲気を感じました。映画化されたラヴクラフト作品は楽しいです。山村でガードナー家の人々の頭と身体が病んでいくモノクロ映像が記憶に残る。アーミンの肉眼で見た映像をもっと見たかったです。
イントロダクション
原作は、数々の創作物に影響を与え続けている架空神話「クトゥルー神話」の生みの親として知られるH・P・ラヴクラフトが1927年に雑誌「Amazing Stories(アメージング・ストーリーズ)」にて発表した小説『宇宙の彼方の色(原題:The Color Out of Space)』。ラヴクラフトが遺した神話作品群であ ると同時に“放射線被曝”の恐怖を描いた先駆的作品と言われている。 「映画史上、最もラヴクラフト=“原典”の魅力を忠実に描いた作品」という呼び声も高く、クトゥルー 神話を愛するベトナム系ドイツ人のフアン・ヴ監督は“原典”を崇拝しつつも、ラヴクラフトが唱えた “宇宙的恐怖”をより拡大すべく、フアン監督の両親が移民を決意したベトナム戦争下の1975年アメリ カと第二次世界大戦下のドイツを新たに作品の舞台にするなど、独自の解釈を盛り込んだ野心作であ る。
フィンランドのナイトビジョン映画祭、スウェーデンのルンドファンタスティック映画祭をはじめ、製作から10年経った今なお、ヨーロッパの数多くの映画祭に入選。2022年11月に開催された、28年の 歴史を持つフランスの映画祭、レトランジュ・フェスティバル・パリでも上映されるなど、今も世界各地を魅了し続けている本作が、原作小説発表から95周年の現在、ついに日本の劇場へと辿り着いた。
今回の劇場公開にあたって、新字幕監修を日本のクトゥルー神話研究の第一人者にして作家の森瀬繚が担当。より鮮明となった『宇宙の彼方より』の恐怖が今、日本に襲いかかる!
映画『宇宙の彼方より』の作品情報
2010年製作/89分/ドイツ/セレクトカラー/シネスコ/原題:Die Farbe
制作・監督・脚本・編集:ファン・ブ 原作:H・P・ラブクラフト 制作総指揮:ペーター・ティリッシュ 制作:ヤン・ロス 撮影監督:マルティン・コルベルト 音楽:ティルマン・シージ
出演:マルコ・ライプニッツ、ミヒャエル・コルシュ、エリック・ラスタッター、インゴ・ハイセ、ラルフ・リヒテンベルク
字幕監修:森瀬繚/タイトル協力:グループSNE/配給協力:滝澤令央、モクカ(阪神地域)、todoiF/発売元:アシスト、オデッサ・エンタテインメント/配給:Cinemago
映画『宇宙の彼方より』のあらすじ
その色はどこへ去ったのか…。
1975年、アーカム。行方不明になった父を探すため、ジョナサン・デイビスは父が第二次世界大戦中に駐屯していたドイツ、シュヴァーベン=フランケン地方の森へ向かう。
かつて、この田舎村で父親が目撃した不可思議な現象とは一体なにか。全ては宇宙の彼方より飛来した隕石から始まった・・・。